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プミポンダム

ようやく乾季を迎えた11月14日、“CLLクラブの自然を楽しむ会”の皆様方と“ターク県”にある東南アジア第二の大きさの“プミポンダム”を訪ねた。
ダムのある“ターク県”はミャンマー(タイ語ではパマー)に隣接しており、国境の町“メーソット“近郊ではミャンマーの総選挙がらみでカレン人の反政府勢力が追われて難民となり、従来の8万人に加え、その約2割に相当する人達がさらに流入して来て、国際問題になっている。(2008年12月のブログ“ティーロースー滝”記事参照)

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プミポンダムプミポンダム_f0116707_14475746.jpgは琵琶湖の約1/2の貯水容量の134億トン。1950年代半ばに建設を開始、1964年に完成。(No.1 はシーナカリンダム177億トン、1978年完成)
完成と同時に発電を開始。当初は“ヤン・ヒーダム”と呼ばれていた。当時としては、東南アジアNo.1の大きさのダムであった。
上には上があるもので、ジンバブエの“カリバダム“は琵琶湖の7倍(1800億トン)もの貯水量で世界一だそうである。(日本では”奥只見湖ダム“の4.6億トンが最大)

プミポンダム_f0116707_14375826.jpgチェンマイからは約300kmほど南に位置し、若干強行軍の日帰り旅行であったが、好天に恵まれ、また舗装状況の良い国道1号線を一路南下して、途中“化石木公園”の見物も含めて、5時間ほどでダム湖に到着。
化石木は直径が1.8m長さ約72mの巨大な化石で、80万年前のものだそうで地下水のシリカ成分が細胞に浸透し沈積したもの。第4紀の地層(200数十万年前から現代までの地層)の早い時期の地層から掘り出されたものとの事。







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プミポンダム_f0116707_15204330.jpg湖面はチェンマイ(海抜315m)より若干低い(約270m)高さで、堰堤は20から30m湖面より高く、その高さは約154m、堤長は486mである。このダムは発電、漁業、観光を目的に設置されている多目的ダムである。因みに、発電能力は740MW(1から6号機の能力増や7,8号機の増設により)で“シーナカリンダム発電所:740MW”と共に東南アジアNo.1の水力発電所と言われている。しかし、稼動実績は最大で30%、普段の年はせいぜい20%弱の発電量である。これは、乾季の水不足の時は発電画できないことまた4月以降の電力の尖頭期に応援発電する位しか寄与していないことを意味する。(同国全体ではLNG発電7割を占め、次いで石油石炭となっており、水力発電の寄与は数%と思われる。総電力使用量は約2,000億KWh/年で日本の1/5弱である)
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我々が訪れた時は、雨季が終わったばかりと言うのに、湖面の水位は満水時よりは10m以上も低く、今から始まる乾季に対応できるのか不安を覚えた。

プミポンダム_f0116707_15141232.jpg我々は、到着が丁度お昼過ぎで、大きな屋形船(両サイドの後部を小型ボートで押しながら航行する形式)に乗船し、2時間余りの“ランチクルージング”を楽しんだ。尤も、朝食が早かったので、皆さん昼食に夢中になって、景色を楽しむ時間が少なかったように思うが、日ごろ見られない雄大な湖の景色を眺めながらの昼食は格別の味であった。
プミポン現国王のお名前(皇后のお名前はシリキット)
シーナカリン皇太后のお名前

by kentakajp | 2010-11-16 15:17 | タイ北部